商業登記漫歩 平成18年12月25日号(21号)

◇ 2006年最後の漫歩をお届けします。2006年は会社法と共に明け、会社法と共に暮れた1年でしたが、皆様のご支援とご理解により、まずは会社法元年を平穏裏に終えることができますことを感謝申し上げます。

◇ おかげ様で、来年4月スタートする「司法書士・商業登記スペシャリスト養成塾」も定員オーバーの盛況となり、講師陣も、早大法科大学院稲葉教授、中大法科大学院野村教授、筧日本公証人連合会会長(専修大学法科大学院教授)等錚錚たる方々に出講いただくことになりました。第1期生は、当倶楽部会員を中心に募集いたしましたが、第2期生・第3期生(第3期生で終了)については、各司法書士会に推薦を依頼する予定です。

◇ ところで、むずかしいといわれる会社法、むずかしいが故に発想を逆転すれば、これ程司法書士にとってビジネスチャンスを提供する法律は他にないと思います。そこで、当倶楽部としては、来年も引き続き“商業登記をベースとする司法書士の商事法務の構築”を合言葉に、微力を尽したいと思います。現在、金子司法書士、鈴木司法書士と当職で作成中の「続・商業登記基本書式集」も、そのためのお役に立つものと思います。

◇ 2007年からは、約700万人といわれる団塊の世代の皆さんの大量退職が始まり、2008年からは公益法人制度改革もスタートします。このことと会社法を併せて考えれば、2007年は1億総起業時代の幕開けの年となるのではないでしょうか。生涯現役の司法書士の皆様方には理解困難なことと思われますが、サラリーマンにとって、退職後の人生をどう生きるか、つまり、何に生き甲斐を求めるかは大きな問題です。人生も“終り良ければすべて良し”で、やがて“ボランティア的熟年起業の時代”が必ず到来します。ここでも、必ず司法書士の知識が必要となります。

◇ ところで、今年の年末年始も、年賀状書きと自著(図説商業登記法)の改訂作業に追われる日々になりそうです。
  皆様、良きお年をお迎えください。(満)